推理小説家の奈津川三郎は、ある日田んぼにマネキンを埋める美少女ユリオを見かける。
ユリオの奇妙な行動はマネキンを埋め終わっても続き、一旦家に引き返して小屋からまたマネキンを抱えて出てきてあぜ道を歩いて、同じように田んぼに埋める。
三郎が小屋を調べると、そこには三郎の母が頭を殴られ生き埋めにされていた場所にピンを刺した地図があった。
解決したと思っていた母親の事件に何か関係があるのか?
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「煙か土か食い物」の続編です。前回の語り手は奈津川家四男の四郎でしたが、今回は三男の三郎です。
途中からの展開がしっくりこなくて、前の方のページをめくって確認したりするんだけど、いかんせん相変わらず段落が少ない文章だし、章タイトルも数だし、どこらへんにあった話なのかが見つけにくい。
なので早々にあきらめてとりあえず読み進めることにした。
物語にはいくつか事件が出てくる。
しかしそれぞれの事件があまり重要に感じない。解決してるのかしてないのかも段々わからなくなってくる。
本文では解決したことになってるんだけど、えっそうだったっけ?と思ったり、その解答でいいのか?とか、後から本当の真相が出てくるんじゃないかと思ったり。
そんなふうに翻弄されながらも最後に行き着くと、なるほどそういうことかとやっとわかった(気がする)。
ユリオと三郎のイチャイチャもかなりウザかったけど、あれも三郎の嘘ありってことだったら納得。
巨大子供とかおかしすぎるもんね。
で、これの続編はまた出るんですかね?出ないとちょっとまとまりが悪すぎる気がする。
あと、三郎と四郎のキャラの違いがあまりはっきり書き分けられていなかったのが残念。これは作者の力不足なのか、それとももっと理由があるのか?私にはわからん。
「煙か土か食い物」と二作続けて読んでちょっと胸焼け気味。
次回読むまでは少しインターバルを置こう。