消失死体がまた元に戻る!? 完璧の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇ーー。「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点」と島田荘司氏が激賛。この恐るべき謎を、あなたは解けるか? 大型新人として注目を浴びた鮮烈なデビュー作。
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歌野晶午のデビュー作「長い家の殺人」(講談社文庫)を読みました。
これ悪くないですよ。
勢いがあるし面白いです。
まぁ戸越伸夫が作った曲の歌詞は、、、いきなり吹きますけど。
あの歌詞が仕方ないのはわかってます。わかってますけども!
印象的すぎて私も何か楽器が弾けたら試しに弾き語ってみたいと思いました。
どんな曲なんだろう。その前に、ちゃんと曲になってるのかな?
もしかしてDTMの人とかで演ってる人がいたりして、、、と思ってググってみたところ、当然のことながら見つかりませんでした。残念です。
それにしても信濃譲二の俺様っぷりがいいですねー。良い存在感。
「家」シリーズのワトソン君は市之瀬徹ですが、譲二に対しては探偵役として絶対的な信頼を寄せているものの、だからといって人間的に尊敬できる人物とは思っていなくて、それどころか迷惑な奴だくらいに思っている。
そういう冷静なツッコミ目線で短所が描かれているからこそ、読者には譲二が愛すべき人物に感じられるんだろうなー、と思いました。
この作品(というか「家」シリーズ三作)は端正さやトリックの完成度としては稚拙と言われてしまうのかもしれませんが、そんなのは瑣末な問題。
次はどんなの書いてくれるんだろうとワクワクしてしまいます。
歌野晶午にはいつまでもミステリー作家でいて欲しいものです。
てか島田荘司のあとがきの「薦」が良すぎる。いい話だ。