1年前に自殺を図り、昏睡状態に陥った漫画家の淳美。幼なじみで恋人の浩市は、“センシング”という最新医療で彼女の意識とコンタクトを図り、自殺の真相を探ろうとする。こうして淳美の意識に潜り込み対話を重ねる浩市だったが、彼女は“首長竜の絵を探してほしい”と頼むばかり。やがて、首長竜の絵を探しながら何度も“センシング”を繰り返す浩市の前に、見覚えのない少年の幻覚が現われるようになっていく。
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監督: 黒沢清
原作: 乾緑郎『完全なる首長竜の日』(宝島社刊)
脚本: 黒沢清、田中幸子
撮影: 芦澤明子
美術: 清水剛
編集: 佐藤崇
音楽: 羽岡佳
音楽プロデューサー: 桑波田景信
主題歌: Mr.Children「REM」
VE: 鏡原圭吾
VFXスーパーバイザー: 浅野秀二
出演: 佐藤健(藤田浩市)、綾瀬はるか(和淳美)、中谷美紀(相原栄子)、オダギリジョー(沢野)、染谷将太(高木真吾)、堀部圭亮(米村)、松重豊(晴彦)、小泉今日子(真紀子)
原作は第9回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品。監督は「回路」「ドッペルゲンガー」「CURE」の黒沢清。
★予告★
家電量販店でプロジェクター見てたんす。楽しいので。
そしたらこの映画がデモで流れてて、邦画にしては、と偉そうに言える程邦画観てないけど、それでも「おっ」と思える映像で、これはどうしたことかと思ったら監督が黒沢清。
端からアイドル映画だと思ってて、いやアイドル映画はアイドル映画で別にいいんだけど、自分にとってのアイドルじゃない人のアイドル映画って興味湧かないじゃないですか。だもんで一考の余地無く観る予定から外しておりました。
なんか「きみを救うため、ぼくは何度でもきみの<頭の中>へ入っていく。」てコピーもバタフライ・エフェクトの「きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る。」みたいだしぃ。いや、バタフライ・エフェクトは大大大好きなんです。だもんで、ってことはロマンチックなお話だと思うじゃないですか。
でも黒沢清なんでしょ?どういうこと?なんかちょっとおもしろそう。。
てなわけで観てきました。
なるほど黒沢清でした。
淳美の脳内世界で、淳美が描く薄気味悪い漫画の惨殺死体が唐突にリアルに出てくるところとか、浩市が淳美のアシスタントの高木くんと自動車に乗っているときの背景とかモロ。
それもこれも後半で真実が判明すると納得。
が、確かに物語上の必要性もありましょうが、監督がこれやりたかったんだろうなぁ。。と思わずにはいられない。
溢れているのはロマンスではなくホラーテイストでした。
首長竜の造型はちょっと物足りなかったなぁ。映画館のスクリーンで観てみたら、もっと巨大だと良かったのに…と思ったり。
けど首長竜に襲われる佐藤健は良かった。
撮影時には実際にそこに無いものをあることにして演技をしないといけないんだと思うんだけど、佐藤健はそれが出来ていて良い良い。「るろうに剣心」も観に行けば良かったなぁ。
物語は少年や首長竜の意味、淳美の容体など、なんなのかしらどうなのかしらとサスペンスな感じで飽きずに観られると思います。
個人的には、それなりの大作で好きにやってる黒沢清作品が観れたのはうれしい限りですが、実際はキャスティングと予告からの予想を裏切る辛気臭い作品のような気がしないでも無いです。わたしは面白かったんですけども。。
邦画のVFXがちょっと楽しみになりました。
どうでもいいことですが、浩市と淳美が住んでるマンションの部屋。入ってすぐLDK兼仕事部屋で、手前の左手(画面では右手)に上階に続く螺旋階段があるんだけど、LDK兼仕事部屋スペースの天井が屋根型の斜めなのよね。あの天井で上階があるってどういう構造なのか。不思議。あえて、だと思うけど。わたしの見間違い勘違いかもしれませんが。
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